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ヒンドゥーの神様について〜Hindu Gods〜

インドの人口約8割を占めるヒンドゥー教徒。ヒンドゥー教の歴史はとても複雑ですが簡単に説明すると、紀元前1500年頃にインドへやってきたアーリア人の信仰していたバラモン教とインド原住民の宗教観念(古代インダス文明の宗教)が結合し仏教、ジャイナ教などが融合、変容し4世紀頃に生まれた宗教です。


ヒンドゥーという言葉はヨーロッパで作られインド人達の風習・文化・宗教をさす名称でした。カースト制度輪廻解脱といった独特な概念が特徴とされます。
ヒンドゥー教には多くの神様が存在しいくつもの言い伝えがありますが中心となる三神、創造神ブラフマー維持神ヴィシュヌ破壊神シヴァ三神一体(トリムールティ)とする思想があります。

トリムールティ

宇宙の創造、維持、破壊の過程が永遠に繰り返される輪廻の思想を説き輪廻から解脱(モークシャ)することを理想とします。解脱とは自我の本質とされるアートマン(我)が宇宙を成り立たせている根本原理ブラフマン(梵)に合一することです。解脱の方法としてヨーガや神へのひたすらな忠誠心などがあります。


カースト制度は基本的に4つの身分に分けられていますがそれらも更に細分されています。
ヒンドゥー教徒は法(ダルマ)、実利(アルタ)、性愛(カーマ)の三大目標(トリ・ヴァルガ)の成就を目指します。アルタとカーマは人間生活の生の営みを示し、ダルマがその営みにおいて義務や役割、行動を正しい規範に基づいて教導するという関係にあります。


ブラフマーブラフマー〜Brahma〜


万物を創造し指導する神
仏教では梵天とされている。
宇宙の根本原理であるブラフマン(「梵我一如」の梵)が人格化された神様。
宇宙が始まるときに現われ、森羅万象を生み出す。バラモン教の時代には自らを創造したもの(スヴァヤンブー)」「生類の王(プラジャーパティ)」と呼ばれ創造者としてほかの神々のさらにうえにある存在として崇められてきたが、徐々にヴィシュヌとシヴァの勢力が増大しその地位は下がっていった。

東西南北を見渡す四つの顔と四つの腕を持つ姿で表されることが多く、手には聖典、水壷、数珠などを持っている。インドの北部にあるアブー山で暮らしていたとされ、彼を祭る大きな寺院がある。

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ヴィシュヌ

ヴィシュヌ〜Vishnu〜


万物に化身し世界を維持を司る神
仏教では那羅延天、昆紐天とされている。
太陽の光を神格化した神であり、温厚で慈悲深い性格を持つ。妻はラクシュミー。世の中に悪がはびこると人間や動物に姿を変えて地上に降り立ちそのバランスを回復させるという。
アヴァターラと呼ばれる10の化身の姿を持ち、ラーマやクリシュナ、仏教の開祖でもあるブッダもその一つとされる。その他にはマツヤ(魚)、クールマ(亀)ヴァラーハ(猪)ヌリシンハ(人獅子)ヴァーマナ(矮人)パラシュラーマ(斧を持つラーマ)カルキなどがある。

四本の腕にはチャクラと呼ばれる万物を断ち切る武器である円盤、ほら貝、力と権力の象徴でもあるこん棒、再生と創造の象徴でもある蓮の花を持ち、不死の聖鳥ガルダ(金翅鳥)に乗って空を飛ぶ。

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シヴァ

シヴァ〜Shiva〜


宇宙を破壊し再創造する神
仏教では大黒天、大自在天とされている。
インドではヴィシュヌと並んで人々に最も熱心に信仰されている神様。
妻であるパールヴァティーと共にヒマラヤのカイラース山に住み瞑想に更けている。
リグ・ヴェーダの時代には暴風雨神「ルドラ」と呼ばれ、残忍な破壊神であると共に稔りをもたらす二面性を持った自然神であった。

全身には灰を塗り髪の毛をうず高く巻き上げ、手は印を結びヨーガの苦行者として現わされる。首にはコブラを巻きつけ、トラの皮を身につけている。乗り物は聖なる雄牛ナンディーン。持ち物は武器である三叉戟、太鼓など。
シヴァの瞑想中にパールヴァティーが両目をふさいだ為に宇宙が暗闇と化し、世界は恐怖につつまれたため額から第三の目が現われて光を注いだという。シヴァ・リンガガンジスの水の降下を髪の毛で受け止め、そこから地上へ流れ出て川となる。

シヴァは踊りの王としても有名でナタラージャ(舞踊神)と呼ばれ、108もの踊りを踊ったとされる。ターンタヴァと呼ばれる踊りを踊って宇宙を破壊しては再創造する。
またヴァイラヴァ(畏怖すべき者)とも呼ばれ、恐ろしい姿で現される。この他にもシャンカラ(憐れみ深き者)など1000もの異名を持つ。

シヴァの前にあるのはリンガと呼ばれる男性器を表す石で、シヴァ自身を示している。聖なる水が滴り、ナーガ(蛇の神様)が守護している。台座であるヨーニと呼ばれる女性器の部分から突き出した形をしており、男性原理と女性原理の統合、繁栄と豊穣のシンボルであり、万物を創造するパワーの源、宇宙の真理を象徴している。

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ガネーシャ

ガネーシャ〜Ganesh〜


富と学問の神様
仏教では歓喜天、聖天とされている。
あらゆる障害を取り除いてくれる神としてインドの民衆にとても人気が高い。シヴァとパールヴァティーの息子。
シヴァの留守中、パールヴァティーが自分の垢で人型を作り生命を吹き込んだ。母の入浴中家の中で番をしていたガネーシャを何も知らずに帰ってきたシヴァが見つけて怒り、その首を切り落としてしまった。その事を知ったパールヴァティーが嘆き悲しむ姿を見て、シヴァは最初に出会った生き物の首をガネーシャの体に付ける約束をし、それが象であったためその頭を付けてガネーシャを生き返らせたという。

ガネーシャの大きなお腹にはあらゆる知恵と生命を入れる。四本の手には自制を表す突き棒、綱の輪、糖菓子(モードガ)自分の折れた牙を持つ。

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ラーマ

ラーマ〜Rama〜


ヴィシュヌの第7の化神
叙事詩「ラーマーヤナ」の主人公である。
ラーマとその妻のシーターは、愛情豊かな夫と貞節な妻のモデルでもある。
彼は悪魔ラーヴァナを追い払った、高潔な神王として崇拝されている。
その物語は最初、ラーマとシーターは追放され次にラーヴァナがシーターをさらう。しかしラーマは猿の神ハヌマーンとその猿軍団の力を借りてラーヴァナを打ち破る。

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クリシュナ

クリシュナ〜Krishna〜


ヴィシュヌの第8の化身
インドの人々に最も愛され親しまれている。幼少のころから怪力を持ち、青年時代にはその美貌と魅力から牛飼いの女性達の憧れの存在であった。紀元前に実在した人物でもあり、無欲のままに全身全霊をかけて神に帰依するバクティ(信愛)という教えを強く説いて人気を集めた。手には牛飼いのシンボルとされる笛を持つ。青い肌の色は海と空の色を表している。

デリーの南にある聖地マトゥラーはクリシュナの生誕地として多くの人々が訪れる場所である。

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ハヌマーン

ハヌマーン〜Hanuman〜


強い忠義心を持つ猿の神様
戦いの神であり、怪力の持ち主。神通力を使い、空を飛ぶ。風神ヴァーユの息子とされる。ある時太陽を食べ物と間違えて食べようとし、それを見た武勇神インドラがハヌマーンに向かって稲妻を放ち彼の顎が砕けたという。

猿の王スグリーヴァの使いであり、ラーマに忠誠を誓い、悪魔にさらわれた彼の妻を助けるために必要な、カイラース山に生える薬草を手に入れるために山ごと持ち上げて運んだという。その他にも数々の武勇伝を持つ。
ハヌマーンは中国に伝わり、西遊記の主人公孫悟空のモデルにもなっている。

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ラクシュミー

ラクシュミー〜Lakshmi〜


幸福と美を司る神様
ヴィシュヌの従順なる妻でもある。
天地創造のとき蓮の上に浮かんでいたとされ、その手は人々を救う為に伸びている。4本の手には蓮華の花、アムリタ(不死の霊滴)、ヴィルヴァの実、ほら貝を持つ。ラクシュミーはインド菩提樹の木に宿るともされる。(ちなみにこの木はヒンドゥー教ではとても深い意味を持ち、ヴィシュヌの化身ともされている)

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サラスヴァティー

サラスヴァティー〜Saraswati〜


芸術全般を司る女神 
仏教では弁財天にあたる。
水(湖)をもつものという意味を持つ才色兼備な女神。ブラフマーにより創り出され、そして妻でもある。二人の間に人類の始祖であるマヌが生まれた。作物を実らせ豊穣をもたらす川の女神として崇拝されてきた。

美しき姿に手にはヴェーダ経典、数珠、弦楽器ヴィーナを持つ。蓮の上に立ち、美を象徴する白鳥や孔雀を乗り物とする。サンスクリットの創造者ともされている。

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シヴァ&パールヴァティー

パールヴァティー〜Parvati〜


ヒマラヤの女神でシヴァ神の妻
ヒマラヤ山の神ヒマヴァット(パールヴァタ)の娘で、聖なる河ガンジスの神であるガンガーの姉でもある。
二人の仲を良く思わない実の父が原因で火の中に飛び込んで死んでしまったシヴァの最愛の妻ウマー・サティーの生まれ変わり。
ヒマラヤのカイラース山で苦行にはげむシヴァの元に赴き献身的に世話をするうちに熱愛されるようになり、二人仲良くこの地に住むとされている。

ドゥルガーやカーリーの持つ激しい性格とは反対に、温和で慈愛に満ちた良き母、良き妻の象徴である。

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ドゥルガー

ドゥルガー〜Durga〜


戦いの女神
「近付きがたい女」という意味をもつ。
パールヴァティーの化身とされ、シヴァの妻でもある。シヴァの暗黒面に対応する死、血、破壊の神である。
(ちなみにパールヴァティー、ドゥルガー、カーリーは同一という考え方もある)
神々から与えられた武器を手にマヒシャと呼ばれるアスラ(悪魔)の王と戦い見事に勝利したという。

トラやライオンを従え、10本もある手にはその武器である三叉戟(シヴァより)円盤(クリシュナより)ほら貝(ヴァルナより)槍(アグニより)雷と鈴(インドラより)水壷(ブラフマーより)などを持つ。
インドでは女神信仰はとても熱くシャークタ派と呼ばれ、シヴァやヴィシュヌ信仰と共に多くの人々に支持されている。

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カーリー

カーリー〜Kali〜


血を好む暗黒の女神
仏教では大黒天女とされている。
カーリーとは「時間」という意味を持つ「カーラ」という言葉の女性形名詞であり「黒の女神」という意味も持つ。その名の通り黒い顔を持ち、4本の腕には血の滴る包丁、人間の首、シヴァの持ち物である三叉戟、人間の血を受け止めるための入れ物を持つ。首からは人間の首飾りを下げる。
アスラ(悪魔)を倒し、勝利のダンスを踊った事で世の中のすべてを破壊しそうになった時にシヴァがそれを止めようと体を張ってその下に横たわり、カーリーはようやく我に返ったという。

カーリーはドゥルガーの激しい怒りによって現われたとされ、同じくシヴァの暗黒面を司りエネルギーであるシャクティ(性力)の源でもある。宇宙の周期が終わった後でシヴァの上でカーリーが交合することで、万物が再生すると言われている。
残酷、残忍な性格で何よりも殺戮を好む恐ろしい女神であるが、その人気は高くベンガル地方では熱烈に支持されている。カルカッタの名は、カーリー・ガート(カーリーの沐浴場)が語源となっている。

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